2017年7月20日

外用薬の調剤料完全解説

内服薬の調剤料についてはガッツリまとめたのに外用薬の調剤料については全然まとめてなかったので復習がてらまとめて見ようとおもいます。

>>内服薬の調剤料完全解説

外用薬は1調剤につき10点です。最大で3調剤分まで算定できます。つまり、外用薬の調剤料のMAXは30点です。内服であれば日数に応じてとれるので30日分処方なら80点も算定できます。

外用はどれだけ量が多くても一律で1個10点なので、オマケみたいなものですね。

さて、まとめるよー。

調剤報酬点数表
外用薬(1調剤につき) 10点

調剤報酬点数表に関する事項
ア:外用薬の調剤料は、投与日数にかかわらず、1調剤につき算定する。
イ:外用薬の調剤料は、1回の処方せん受付について4調剤以上ある場合において、3調
剤まで算定できる。
ウ:トローチについては、外用薬として算定する。
エ:同一有効成分で同一剤形の外用薬が複数ある場合には、その数にかかわらず、1調剤
として取り扱う。

赤字にした「エ」がポイントになるのでしっかり読んでおいて下さい。H28年度改定で追加になった文言なので知識をアップデートしてない人はここでつまずきます。

それでは処方例を交えてどんどん解説していきます。

処方例1
アンテベート軟膏 10g
1日2回

ヒルドイドソフト軟膏 10g
1日2回

一番基本的なパターンです。これで2調剤なので20点です。

処方例2
アンテベート軟膏 10g
ヒルドイドソフト軟膏 10g
上記を混合
1日2回

混合した場合は1つの調剤とみなすので1調剤です。さらにこの場合は計量混合加算80点が算定できます。

計量混合加算と調剤料とは全くの別物なので、調剤料を算定していない軟膏ミックスがあっても計量混合加算はとることができます。さらに、調剤料と違い計量混合加算については数の上限がないので混ぜた数だけ算定することができます。

濃度が違う外用ミックスについてはそれぞれで調剤料がとれるし、それぞれで計量混合加算が算定できる。

処方例3
アルメタ軟膏 5g
プロペト 5g
上記を混合

アルメタ軟膏 5g
プロペト 10g
上記を混合

この場合は2つの調剤料と2つの計量混合加算がとれます。

疑義解釈がでてますね。
(問)例のように濃度を変更するなどの目的で、2種類以上の薬剤の比率を変えて混合した処方が複数ある場合は、それぞれの処方を別調剤として取り扱った上で、計量混合調剤加算を算定できるか。
例)
Rp.1
A剤10g
B剤20g

Rp.2
A剤20g
B剤20g

(答)2種類の薬剤を計量し、かつ、混合した処方が複数ある場合は、それぞれについて計量混合調剤加算を算定できる。(例の場合は、Rp.1とRp.2のそれぞれについて、調剤料と計量混合調剤加算を算定できる)

処方例4
ヒアレイン点眼 5本
サンコバ点眼 5本
1日3回

用法が一つしかないけど、この場合は2調剤になります。ただ、この処方を入力するときに上記のまま打ってしまったらおそらく1調剤になってしまうでしょう。

外用は1調剤ずつバラして入力するのが原則なので、処方例3を入力するならこの用にします。

入力例
ヒアレイン点眼 5本
1日3回

サンコバ点眼 5本
1日3回

これで2調剤ですね。

処方例
モーラステープ20 35枚
モーラステープL40 35枚

これが外用で一番間違えやすいポイントです。同じ成分で同一剤形品が2つ処方されていたときパターンです。この場合はどちらかしかとれないので調剤料1つだけ算定します。片側は未算定にしておきましょう。

定義のこの部分ね。
エ:同一有効成分で同一剤形の外用薬が複数ある場合には、その数にかかわらず、1調剤として取り扱う。

よく読むと「同一剤形の場合」と記載されていますね。では、同一剤形の範囲ってどこまでなのでしょうか?

処方例
モーラステープ
モーラスパップ

このパターンのときには2調剤で算定できます。なぜならテープとパップは剤形が違うからです。もうちょっとみる。

処方例
ルリコン液
ルリコン軟膏
ルリコンクリーム

これもそれぞれ剤形が違うので3調剤で算定できます。もうちょっとだけ例をみる。

処方例
アドエアエアゾール
アドエアディスカス

これは吸入粉末剤と吸入エアゾール剤は別剤形なのでそれぞれでとれます。まだあります。

処方例
ヒルドイドローション
ビーソフテンローション

これは同一成分で同一剤形なので1調剤になってしまいます。ということで、先発品とその商品のジェネリック医薬品が同時に処方されている場合はどちらか一方でしか調剤料を取れないことになります。

処方例
オルガドロン点眼・点耳・点鼻液
点鼻

オルガドロン点眼・点耳・点鼻液
点眼

これ有名な例なんだけどH28年度の改定前は用法が違えば同じものでも2調剤でしたが、現在は1調剤しかとれません。知識をアップデートしてないと間違えるので要注意です。

こうして例を上げてみていくとキリがないので明確な判断基準が疑義解釈としてあがっているので参照してみます。

H28年度疑義解釈資料その2より
(問)内服薬と外用薬の調剤料の取扱いについて、同一の有効成分であって同一剤形の薬剤が複数ある場合は、その数にかかわらず1剤(1調剤)とされているが、「同一剤形」の範囲はどのように考えたらよいか。

(答)下記の剤形については、それぞれ別剤形として取り扱う。
内用薬
錠剤、口腔内崩壊錠、分散錠、粒状錠、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、末剤、液剤、シロップ剤、ドライシロップ剤、経口ゼリー剤、チュアブル、バッカル、舌下錠

外用薬
軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、液剤、スプレー剤、ゼリー、パウダー剤、ゲル剤、吸入粉末剤、吸入液剤、吸入エアゾール剤、点眼剤、眼軟膏、点鼻剤、点耳剤、耳鼻科用吸入剤・噴霧剤、パップ剤、貼付剤、テープ剤、硬膏剤、坐剤、膣剤、注腸剤、口嗽剤、トローチ剤

ここに規定されているものはそれぞれ別剤形として取り扱うことができます。ついでなので内服薬も載せてあります。バッカル錠ってなんですかね(笑)

調剤料については以上になります。

おまけ

外用薬のレセプトは使用部位や用法の記載が必要なのか?


外用薬ついでにレセプトの豆知識をひとつ置いておきます。

外用薬って適当な医師は何も指示入れないでポーンとだしてきますよね。あれって、そのままレセプト請求してもいいのでしょうか?

処方例
アンテベート軟膏 5g
塗布

こんなの日常茶飯事だとおもいますが、本来の薬局の職務をまっとうするのであればこれは疑義照会して使う場所と回数を医師に確認しなければならない。

ただ、徹底すると疑義照会の頻度があまりにも多くなるので現実的ではない。

とりあえず、疑義照会はおいておいて、レセプトでも送りましょう。そのときに用法のない外用はそのまま送ってもいいのでしょうか?

レセプトの記載要領で確認してみる。

「処方」欄について
所定単位(内服薬(浸煎薬及び湯薬を除く。以下同じ。)にあっては1剤1日分、湯薬にあっては内服薬に準じ1調剤ごとに1日分、内服用滴剤、屯服薬、浸煎薬、注射薬及び外用薬にあっては1調剤分)ごとに調剤した医薬品名、用量(内服薬及び湯薬については、1日用量内服用滴剤、注射薬及び外用薬(ただし、湿布薬を除く。)については、投薬全量、屯服薬については1回用量及び投薬全量)、剤形及び用法(注射薬及び外用薬については、省略して差し支えない。)を記載し、次の行との間を線で区切ること。
*「診療報酬請求書等の記載要領等について」より引用

重要なとこだけ赤色にしておきました。注射や外用薬については用法省略できるってかいてありますね。だから、使用部位や回数なんかはレセプトに乗っけなんくてOKなんです。

ただ、さっきもいいましたが薬局の職務をまっとうするのであれば疑義照会すべきなのはたしかではある。

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