2014年10月25日

インフルエンザ薬の予防投与の価格はいくら!?


そろそろ、インフルエンザの時期が近づいて来ました。

インフルエンザの予防といえば予防接種がありますが、実は、予防接種以外にも薬をつかってインフルエンザを予防する方法があります。

それが予防投与です。

インフルエンザの予防投与は、インフルエンザの治療薬(タミフル、リレンザ、イナビル)を事前に服用しておくことで、服用している期間はインフルエンザの感染を予防することができます。

治療薬を予防に使うわけだけど、勝手に使うわけではなくちゃんと認められた使い方なのです。

予防接種はシーズン中はインフルエンザの感染リスクを下げてくれますが、これにたいして予防投与は服用している間の短期間しか効き目がありません。

どのように使うのかというと、

家族にインフルエンザの患者がでてしまい、自分に伝染る可能性が高いけど、絶対に罹りたくないという時の緊急手段として用います。

予防投与の薬も病院で処方してもらわなくてはなりません。

お子さんがインフルエンザに罹ったら病院へ連れて行くと思います。そこでインフルエンザの治療薬をだしてもらうとともに相談すれば、看病をする人のぶんの予防薬も出してくれます。

ただし、看病する人はまだ病気になったわけではないので健康保険を使うことはできません

予防投与はいわゆる自費診療になります。

これから細かい額を計算していきますが、計算の前提なんだけど、

自費薬は自由診療だから基本的には薬局は価格を自由に設定することができて、薬局の言い値で販売することができます。ただ、このインフルエンザの薬は保険で使うことのほうが多いので通常は保険の価格を自己負担100%で請求するケースがほとんどだと思います。

ということで、計算は保険診療と同じ計算で1点10円で全額患者負担で計算していきます。

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イナビル吸入粉末剤の予防投与のお値段は?


イナビル吸入粉末剤の薬価は1キットで2139.9円です。

予防投与は2キット使うので2139.9×2個で、4279.8円でこれを5捨5超入して点数に直すと428点です。

更に外用の調剤料10点に、基本料41点に、薬剤服用歴管理指導料34点を加えて合計は513点

つまり、

イナビルの予防投与の薬局でのお値段は5130円です。

ちなみに基本料や薬剤服用歴管理指導料は一番安い点数で計算しているので5130円が最低料金ですね。

イナビル吸入の使い方は治療だと1日に2キット吸うのですが、予防の場合は2日間かけて全2キットを吸入します。追記:使い方の改訂があって予防でも1日2キットの治療と同じ使い方でも同様の予防効果が得られるそうです。

ちなみに、10歳未満の小児の場合は1回に1キットが予防投与の量になります。

吸入日を含めて10日間は予防の効き目があると言われていますね。


リレンザの予防投与のお値段は?


リレンザの薬価は1ブリスターで173.5円です。

予防投与の場合は20ブリスター使うので3470円です。これは五捨五超入するので347点です。

外用の調剤料10点、基本料41点、薬剤服用歴管理指導料34点を加えて合計は432点

よって薬局でのお会計は4320円です。

リレンザは治療で使うときは1日2回で1回2ブリスターを5日間使うのだが、予防投与の場合は1日1回で1回2ブリスターを10日使う。

吸入を続けている間は予防効果が続くので、予防効果は10日間と言える。

リレンザの場合は、大人も子供も同じ量の薬を使います。添付文書には「低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)」とありますが、逆に言うと5歳からは使えるわけです。

タミフルの予防投与のお値段は?


タミフルカプセルの薬価は1カプセルで317.9円です。

予防投与の場合は10日分使います。

内服薬なのでまず1日分の薬価を計算します。1日317.9円を五捨五超入して1日32点です。

1日1カプセルで10日分なので薬剤料の合計は320点です。

更に内服薬調剤料47点、基本料41点、薬剤服用歴管理指導料34点を加えて合計442点。

よって薬局での支払いは4420円です。

薬剤料だけならタミフルがダントツで安いですが内服薬は調剤料が高くなるのでリレンザと大差ありません。唯一の飲み薬なので、内服がいいならタミフルですね。小児の場合は粉薬も用意されていますが、粉薬は高いですよ。体重によって使う粉の量が代わるので一概に値段は言えませんが、タミフルドライシロップは1gで244円もします。

小児の場合は治療なら乳幼児医療証でだいたい無料になりますが、予防は乳幼児医療証も使えないから一気に自己負担100%に跳ね上がります。高いですよ。

タミフルの治療は1日2カプセルですが予防なら1日1カプセルです。粉の場合も同じです。治療は1日2回ですが、予防は1日1回です。タミフルの注意点としては「10歳以上の未成年の患者には原則使用を差し控える」という記載があるので10代にタミフルは原則使いません。これは予防投与にも言えることですね。もし手持ちのタミフルがあったとしてもむやみに服用させたりしないで医療機関を受診することが大切です。10代でインフルエンザの治療をしたい場合はイナビルやリレンザを用いるのが一般的ですね。

予防接種の費用


インフルエンザの予防接種は保険適応外で自由診療です。

自由診療は病院が価格を自由に決めることができるので病院によって料金はまちまちです。

1人ぶんのワクチン代が800円くらいなのでこれに注射の手技代や手間賃やらの利益を上乗せした額を病院が決めます。

安いとこだと2000円で高いとこだと5000円くらいとられます。

ちなみに赤ちゃんは2回打たなければならない(1歳~12歳:2回接種、13歳~:1回接種)

内科ならどこでもやっているので5000円以上とるなら私なら他を探します。


まとめ
イナビル吸入:5130円
リレンザ:4320円
タミフル:4420円
予防接種:2000円~5000円


イナビルは一番新しい薬で2回の服用で効果が持続するので服用が簡単ですみます。便利なぶん一番お値段が張りますね。

リレンザは吸入薬で10日間毎日吸入が必要です。

タミフルは内服薬です。薬剤料はダントツで安いのだが内服薬なので調剤料が高くつきます。リレンザと同じで10日間毎日服用が必要です。

これはあくまでも薬局でかかる会計だから病院の会計は含まれていない。これに病院の診察料、処方せん料がかかってきます。

安くなる裏ワザ


ささやかだけど、会計が安くなる裏技を紹介します。

自費薬以外に保険薬(風邪薬)も一緒にだしてもらおう。例えば、咳がでるということで咳止めを一緒にだしてもらったとすると、

処方例
メジコン 3錠
毎食後 5日分

イナビル 2キット
1日1回吸入
(予防のため自費)

1枚の処方箋に自費薬と保険薬が混合して書いてあっても問題ありません。

ただし薬局側では請求先が違うので別々に入力しなければなりません。

保険薬と一緒に出ていた場合は基本料、薬剤服用歴管理指導料は保険適用になります。

イナビルの薬剤料とその調剤料だけが自費ですね。

では、計算してみましょう。

メジコンの薬剤料は5日分で10点、調剤料は5日分で25点です。

基本料41点+薬剤服用歴管理指導料34点+メジコン薬剤料10点+調剤料25点で合計110点

110点分は保険適用になり3割負担になったとすると330円ですね。

イナビル代(薬剤料428点+調剤料10点)438点だから、

合計で4710円です。イナビル単体で処方せいてもらうよりも咳止めと一緒に処方してもらうと420円安くなりました。

ここで気をつけなければならないのが薬局側の請求内容です。薬局によるんだけど保険薬の方で基本料と管理料とって、自費薬でも基本料と管理料をとったりすることがある。

つまり2重請求です。自費薬は保険者にレセプト送信しないから保険的には問題ありません。

しかし、もともと1枚の処方箋に書かれていた薬を受け取るのに、2枚分のお金取られるのはおかしいと思う。

普通は2重にはとらない。ただ、自由診療だからそれで納得できるのであれば問題ないけど、裏ワザの割には高くつきますね。


おまけ

いつから学校や保育園にいけるのか?


インフルエンザは感染力が高く人に感染ります。

そこで、学校や幼稚園はインフルエンザに罹った子どもたちを登園・登校禁止にするわけだが、
どれくらいの期間休まなければならないのでしょうか?

その根拠となる法律は学校保健安全法によって定められています。

インフルエンザに関することは、2014年4月に改定されており最新のルールは、
発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで

と定められています。

要約すると、
学校:発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで
幼稚園、保育園:発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後3日を経過するまで

ちなみに、法改正前は「解熱した後2日を経過するまで」だけでしたが、新たに「発症した後5日を経過」の文言が追加され厳しくなりました。

抗インフルエンザ薬を処方せいてもらうととてもよく効くため、ウイルスが体内に残っていても熱が引くことがあり、

解熱した2日経過しても感染力が続くことから「発症した後5日」の登校・登園停止の条件が追加になりました。

なので、最低でも5日間は登校・登園停止ですね。1回使い切りのイナビルよりも5日吸入するリレンザを好む先生は、この登校禁止期間を意識してあえて5日使うリレンザを使用するケースがあります、5日分薬をわたして吸いきったら登校・登園してもいいよって説明できるからです。

集団生活をする上でのマナーで、感染を拡大しないためにも守りましょう。

インフルエンザの流行時期


11月下旬始まり、翌年1月から3月にピークを迎えて4月から5月にかけて減少していきます。
潜伏期間は1~4日(平均2日間)
感染期間は発熱1~2日目でピークを迎え、7日目ごろまで感染力がると言われている。

なんで抗インフルエンザ治療薬に抗生物質を使用するのか?


インフルエンザには抗インフルエンザ薬といって特効薬(タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタなど)が存在するので、通常、抗生物質は使用されません

抗生物質は細菌のみに効く薬でウイルスを殺すことはできないからです。

通常は、インフルエンザだけなら抗生物質は使用しませんが、同時に細菌感染も疑われる場合は抗生剤を積極的に使用します。

インフルエンザ罹患中は、ウイルスと戦う免疫細胞がウイルスとの戦いで衰弱してしまうので、普段よりも細菌に対する抵抗力が弱くなってしまいます。

つまりインフル罹患中は細菌の二次感染が起きやすい状態であり、こじらせてしまうと肺炎になる危険もあります。

肺炎は高齢者の死因の多くを占めるのでリスクファクターのある患者さんには抗生剤も積極的に使用して予後の悪化も予防する場合もあります。

また、インフルエンザがよくなってから抗菌薬を使用することもあります。

抗インフルエンザ薬を使用して熱が下がっても、咳・痰・鼻水が長引くときはクラリスロマイシンが有効といわれていて、クラリスロマイシンには、まだハッキリしないけど抗サイトカイン効果、粘膜免疫増強作用、はたまた直接的抗ウイルス効果があるのでは?と期待されています。クラリスやクラリシッドが代表的な薬です。

解熱してもしばらくは体内には、ウイルスが残存するため、くしゃみ、咳、鼻水なんかで感染が拡大してしまうおそれがあるので長引くときには抗生剤を使用します。

さらに、

基礎疾患があったり、高齢であったり、リスクファクターのある患者さんにはより効果の優れたレスピラトリーキノロンが使われます。シプロフロキサシン(商品名:シプロキサン)、レボフロキサシン(商品名:クラビット)、モキシフロキサシン(商品名:アベロックス、ベガモックス)、シタフロキサシン(商品名:グレースビット)とかが代表的なレスピラトリーニューキノロンです。

インフルエンザに効く市販薬はあるの?


まず、前提としてインフルエンザの場合はなるべく早く受診をおすすめします。

重症化すると肺炎に進むこともあるので早めの治療が重要です。

インフルエンザウイルスは体内で急激に増殖する特徴なのですが、早い段階で抗ウイルス剤を投与するとウイルスの増殖を抑えるので、ウイルスが増殖しきる前に使うと、病気の期間を短くし、症状の悪化を防ぐことができる可能性がります。

と、いうわけで、とにかく早めの受診が必要です。

早めの受診が前提ですが夜中や日曜祝日で受診ができないときなんかは市販薬をお求めにこられる方がいます。

市販薬は、インフルエンザウイルスに直接効果のある薬はありませんが、つらい症状を和らげる対症療法は選択できます。
インフルエンザで、とくにつらい症状は、高熱とふしぶしの痛みだと思いますが、こちらの症状には解熱剤を使用します。

インフルエンザのときのは使えない解熱剤があるので選択には注意が必要でもっとも安全とされているのがアセトアミノフェンです。

アセトアミノフェンだけを含有する市販薬があるので、カロナールと同じような感じで使用することが出来ます。

タイレノールはアセトアミノフェンだけを含むお薬です。余計な成分がはいっていないので安心して使えます。


また銀翹散、麻黄湯、葛根湯、小青竜湯なんかも使用されることがあります。
インフルエンザの漢方薬でもっともメジャーなものは麻黄湯ではないでしょうか。寒気とか、節々の痛みを和らげてくれます。またインフルエンザからの回復を1日ほど早めるなんてデータもあるそうです。

ドラッグストで販売されているので薬剤師もしくは登録販売者に相談して購入しましょう。