2014年7月15日

一包化加算の算定要件を学ぶ10の処方例

一包化

一包化は薬の数が多かったり、飲み方が複雑で患者の理解が不十分な場合に、薬をシートから取り出して朝の分昼の分夜の分みたいにパックしてまとめるのが一包化です。

すごい手間がかかるから当然お会計が発生します。

誰でも、希望すれば一包化ができるというわけではなく、処方箋に医師の指示で一包化の旨を記載してもらわなければならない。

医師が、服用が困難なためアドヒアランス改善のため一包化が必要だとした場合は保険適用で一包化をすることができる。

もし、

医師の指示がなくただ服用が面倒という理由だけで一包化を希望する時は、実費を徴収することになる。実費は薬局ごとに自由に設定することができる。うちでは、計算しやすいように1日分ごとに100円徴収というルールにしているけどいままで実費で一包化を希望した人はだれもいない。

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算定要件
2剤以上の内服薬又は1剤で3種類以上の内服薬を服用時点ごとに一包化を行った場合には、一包化加算として、当該内服薬の投与日数に応じ、次に掲げる点数を所定点数に加算する。
56日分以下の場合・・・投与日数が7又はその端数を増すごとに32点を加算して得た点数
57日分以上の場合・・・290点

まず一番の基本として2種類の飲み方を一緒にした場合は算定できる。

処方例①
メチコバール 3錠
毎食後

アムロジン  1錠
朝食後

2種類の飲み方があるので、この場合は一包化加算を算定できる

ここで注意が必要なのが服用時点に全く重なりがない場合は算定できない

処方例②
アムロジン 1錠
朝食後

リピトール  1錠
夕食後

2種類の飲み方があるが服用時点が重なるところがないので算定できない

一包化する意味があまりないからです。

飲み方が1種類しかなくても3種類以上の薬を一包化すれば算定できる

処方例③
テネリア    1錠
リバロ      1錠
ブロプレス 1錠
夕食後

この場合は飲み方が1種類でも算定できる

ただし、条件が3種類以上なので同じ薬は何錠あろうとも1種類と数える。

処方例④
プレドニゾロン1mg 3錠
プレドニン5mg     1錠
朝食後

この場合は全部で4錠あるけど、薬は2種類しかないので算定できない

飲み方が重ならなくても1つの飲み方に3種類以上の薬が入っていれば算定できる

処方例⑤
ジャヌビア    1錠
ミカルディス 1錠
クラリチン     1錠
夕食後

タケプロン    1錠
朝食後

この場合は、一つの飲み方で3種類以上入っているから、飲み方は重複していなくても算定できる。

一包化加算と自家製剤加算の関係


原則
一包化加算を算定した場合においては、自家製剤加算及び計量混合調剤加算は算定できないものであること。
処方歴⑥
ムコスタ    3錠
ガスター    3錠
ポララミン 1.5錠
毎食後


3種類以上なので一包化した場合は一包化の加算を算定できる

ここで、ポララミン錠は1包0.5錠なので、半錠にするため通常は、自家製剤加算を算定できるが、
一包化にした剤に含まれる時はこの自家製剤加算は算定できない

補足
一包化加算を算定した剤については、自家製剤加算や計量混合調剤加算は算定できないが、一包化加算を算定していない剤(軟膏のミックスなど)に対して算定することは可能。自家製剤加算や計量混合調剤加算は1調剤行為に対して算定できる。
処方例⑦
メチコバール 3錠
ムコスタ         3錠
ロキソニン     3錠
毎食後(一包化)

レンドルミン 0.5錠
就寝前
レンドルミンは今回は飲み方の重複がなく一包化の対象にはなっていない。

一包化の対象となっていない薬剤に関しては自家製剤加算を算定することができるので、

レンドルミン錠を半錠にしたら自家製剤加算も合わせて算定することができる

一包化加算と計量混合加算の関係


原則
一包化加算を算定した場合においては、自家製剤加算及び計量混合調剤加算は算定できないものであること。
先ほどと同様に、一包化加算を算定した剤では、計量混合加算は算定できないが、

それとは関係ない部分であれば計量混合加算は算定できる。

処方例⑧
メチコバール 3錠
ムコスタ        3錠
ロキソニン     3錠
毎食後(一包化)

ムコダインDS      3g
ムコソルバンDS 3g
朝夕食後

この場合は、飲み方に重複があるので一包化加算を算定して、計量混合加算は算定できない

もし飲み方に重複がなければそれぞれとれる。

散剤だけの時は一包化加算と計量混合加算どちらをとるのか?

処方例⑨
ムコダインDS      1g
ムコソルバンDS 1g
アスベリン散       0.5g
毎食後

全てが粉薬だけど、3種類以上を混合して朝昼晩で分包したら一包化加算の要件は満たす。

しかし、

このような場合は通常は計量混合加算のみ算定する。

ただし、一定の要件を満たすと一包化加算を算定することも可能だ。

疑義解釈
処方せんの指示の具体的内容及び患者の状態(治療上、一包化が必要か否か)にもよるが、基本的には、1剤で3種類の散剤を計量し、かつ、混合して、服用時点ごとに一包化した場合には、計量混合加算を算定する。ただし、患者の状態が一包化加算の算定要件を満たしており、かつ、処方せんにおける一包化の指示が当該患者の状態を踏まえたものであることが明確である場合には、一包化加算を算定することができる。
散剤と錠剤を別々に作成した時は一包化加算をとれるのか?

処方例⑩
アスベリン散     1g
ムコダインDS    2g
メチコバール錠 3錠
毎食後(一包化)

散剤と錠剤の一包化なんだけど、粉と錠剤を一包化することは構わないのだが、

錠剤と粉を混ぜると正直飲み難い。

この場合は、

錠剤を朝・昼・晩にして、粉薬だけを別で作るのが一般的なんだけど、

このような場合は一包化加算をとっていいのか?

疑義解釈
Q:1剤で3種類の内服用小経済を一包化するよう指示された処方せんにおいて、患者の服薬及び服用する薬剤の識別を容易にすること等の観点から、錠剤と散剤を別々に一包化した場合等であっても、一包化加算を算定しても差し支えないか。
A:別々にしたもの同士をテープや輪ゴムでまとめるなど、一包化加算の目的(薬剤の飲み忘れや飲み誤りの防止、または、薬剤を直接の被包から取り出すことが困難な患者への配慮)を十分踏まえた調剤が行われていれば、算定しても差し支えない。

つまり輪ゴムで束ねたら粉と錠剤を別で巻いても一包化加算を算定することができる。

当然、計量混合加算は算定できない

一包化加算の計算方法


加算は錠数や種類数にかかわらず、日数に応じて計算される。

56日分以下の場合:投与日数が7又はその端数を増すごとに32点を加算して得た点数
57日分以上の場合:290点

投与日数が7又はその端数を増すごとに32点を加算して得た点数とは、

例を挙げると簡単だ。

7日分以下のとき → 一律32点
10日分のとき → 64点
30日分のとき → 160点
57日分以上のとき → 一律290点

こんな感じで、日数に応じて加算の点数がかわってくる。

一包化できない薬剤をヒートでわたした時の加算 


クラリチンレディタブとか一包化対象になっていたとしてもシートから出したらスゴくもろくてとてもじゃないけど全自動分包機で分包できないなどの別にせざる負えない理由があるときは、これを別にして、その他の薬剤が要件を満たせば加算を算定してかまわないという疑義解釈が出ています。

(問1)処方された薬剤を一包化する際に、吸湿性が強い等の理由で直接の被包(PTPシート)から取り出すことができない薬剤をPTPシートで交付 するなど一包化とは別にした場合であっても、その薬剤を除いて一包化した部分が算定要件を満たしていれば一包化加算を算定できるか。
(答)算定して差し支えない。この場合、一包化をしなかった薬剤及びその理由を調剤録等に記録しておくことが望ましい。

(問2)一包化加算の算定に当たっては、同一銘柄の同一剤形で規格のみが異なる薬剤が同時に調剤された場合(例えば0.5mg錠と1mg錠)は1種類として取り扱うことでよいか。
(答)貴見のとおり。

一包化に不適切な医薬品リスト


こちらの記事で一包化不可の医薬品をまとめています。安定性が低く光や湿気に弱いものや、柔らかすぎて分包不可能など分包の可否をリストアップしていますので、気になる方は見てみてください。

関連記事:一包化や分包に適さない薬品リスト