2016年11月13日

なぜ小児の粉薬をもらうのにあんなに時間がかかるか?

薬局で子供の風邪薬をもらうのに散々待たされた経験ありませんか?

なんであんになに時間かかるのか。粉薬ができるまでの一連の薬局の流れを詳細に解説していきますね。

手順
①処方箋入力
②ジェネリックの確認
③粉薬の計量
④分包機へ印字入力
⑤分包機へ投入し、粉が完成
⑥完成にゴミがはいってないか一包ずつ監査
⑦完成品の重さチェック
⑧処方箋に記載された量が、正しいのかチェック
⑨お薬手帳のチェック
⑩いざ投薬

手順多いでしょ?薬の作成にミスは許されないから細心の注意を払って複数名の薬剤師が関わってチェックしてるので複雑な工程になります。工程を1つずつ解説していきます。

①処方箋の入力

薬局で薬もらうときに薬の名前とか患者名とか病院名とか記載されているでしょ?

あれって処方箋の内容を全部手動で入力してるんです。

入力するもの
保険番号
患者指名
薬品情報
処方元の病院名
処方医の氏名

これ全部入力しているんですよ?なんか処方箋渡すと同時に会計いくらしますか?とか聞く人いるけどこの内容を全部入力したあとじゃないと会計なんてわかんないから。

粉薬は作成に時間がかかるから入力が終わるまで待ってられません。処方箋受け取ったらソッコーでコピーしてコピーをみながら作成してもらいます。入力と作成は同時進行ですね。

②ジェネリックの確認

最近の調剤薬局のルールってすごく複雑で処方箋に記載されている薬をそのまま作成すればいいというものではない。

ジェネリック医薬品で作るかどうかを作成前に患者の履歴をみないと作れない。

また履歴がない場合は患者本人に確認してジェネリックへの変更の希望を確認する必要がある。

③計量

粉薬の瓶からスパーテルで必要量を計量します。このときにビンのバーコードを読ませることで何の薬を計量したか記録に残すことができる。0.1g単位で計量していきます。

④分包機へ印字入力

粉薬はビンから取り出してしまったら、見た目で何の薬なのかわからなくなってしまいます。他の薬と混ざってしまったら一巻の終わりです。だから、薬品名を1つずつに印字します。親切なとこだと患者名や飲み方なんかも印字します。

この印字は手動で入力するので、入力にまた時間がかかります。そして、入力を間違って作ってしまった場合は作り直しというさらなる手間がかかります。

⑤分包機へ投入して粉が完成

粉を計量して設定が完了した機械へ投入すれば完成するのですが、分包機はどのようにして均等に分配するのでしょうか?

全量10gの粉を1gずつに10包つくるとしますよね。均等に10等分すればいいんだけど、これが難しいんですよ。

原理は、回転している円盤に少量ずつ粉を流し込んできます。均等に円盤の上に粉がまぶさったら、その円盤を10等分して1つずつパックしていきます。機械が1回に36度ぶんずつ回転して粉を詰めていくわけだ。

円盤に均等に粉をまぶせることがとても大切なので、少量ずつ落としていく必要があります。よって、どうしても時間がかかるんです。

しかも、子供の風邪薬って1種類だけじゃないでしょ。作成する数だけこれを繰り返します。

参考動画がこちらです。
この下に円盤が回転しているので、そこに粉をゆっくりと落としていっているところです。

粉をはかるよりも機械で落としている時間の方が長いです。そして、分包機って200万円くらいするから店舗に1~2台くらいしかない。そうすると、粉薬が立て続けにくると分包機がボトルネックになっていくら人がいても機械が間に合わないから素早く作ることができないのです。

⑥完成にゴミがはいってないか一包ずつ監査

機械が作ったものを人の目で1つずつチェックしていきます。ゴミが入っていないか、ぱっとみて均等に分包されているか。

⑦完成品の重さチェック

1日ぶんを切り取ってはかります。完成品の理論値と照合して誤差範囲内であれば合格とします。もしくは完成品の全量をはかって理論値と照合します。

粉薬をもらったときに細切れになっているときは1日ぶん切り取って監査した証拠です。切り取られてないときは全量で監査したってことです。

⑧処方箋に記載された量が、正しいのかチェック

小児の粉薬は体重換算して処方したり、もしくは年齢で処方します。それが適正な量なのかどうかをチェックします。

医者だって人間だから絶対に間違いがないってことはないから、医者の処方をチェックするわけです。パソコンで入力するから打ち間違いは日常茶飯事です。

意外と、「1.5g」で出そうとしたところ「5g」とかになってたりね。

⑨お薬手帳のチェック

現在服用している薬がないかどうかチェックしないと、薬はだせません。もし飲んでいる薬がたくさんあるようなら全部メモします。

⑩いざ投薬

ようやく全部の工程が終わって投薬できるわけです。

最後に、


粉薬は機械がボトルネックになる。立て続けに粉の処方箋がきたらどんどん待ち時間がながくなる。1種類追加になるごとにプラス5分ってとこでしょう。

粉薬は早くて10分です。二人目なら10分+10分で20分です。

小児科の門前名なら立て続けに粉・粉・粉ですね。10分・10分・10分と加算されていきどんどん待ち時間がながくなります。そして、粉薬に限って兄弟で複数枚持ってくるパターンが多い。

風邪引いたら、兄弟姉妹に伝染るでしょ。別々に病院へ連れて行くことはないからまとめて病院へ連れて行って、まとめて処方箋もらうでしょ。

4枚とか粉の処方箋だしてたら1時間位は覚悟して、処方箋だけ置いて一度家に帰ったほうがいい。

>>最新の分包機を展示会でみてきたから紹介するよ