2016年8月16日

【般】ヘパリン類似物質液はヒルドイドローションなの?ビーソフテンローションなの?

一般名処方が増えてきてヘパリン類似物質液の入力で困ったことありませんか?

【般】ヘパリン類似物質液 100g

これに該当するものとしてヒルドイドローションビーソフテンローションを在庫しているのでどっちで入力すればいいかわかりません。

通常、一般名処方だったら先発後発を在庫している場合は、どちらで渡してもいいことになっているので患者と相談して希望した方をわたすことになっています。

このヘパリン類似物質液も例外ではなく先発品と後発品はどれで入力しても保険請求上はまったく問題ありません。

でもね、このヘパリン類似物質液に関しては保険請求上の可否だけじゃなくって、もうひとつの縛りがあるんです。

それが医師の処方意図です。別に、無視してもいいんだけど、良好な関係を保ちたいのであれば心がけたほうがいい。

先発品と後発品は同じ効き目で同じものだと捉えることでどちらでお渡ししてもいいことになっているのですが、ヒルドイドローションとビーソフテンローションに関しては見た目からしてもうまるで別物です。

医師も使い分けている場合が多いようで、実際、うちの近所の皮膚科医の場合はヒルドイドローションとビーソフテンローションを使い分けて処方しています。

ときには一緒に処方することもあります。

以前は、商品名だったからいいんだけど、最近は一般名処方加算1とりにいってるから自動で全部一般名になるというレセコンの設定があるそうです。

先発だろうが後発だろうが商品名を入力すると自動で一般名の処方箋を発行してくれる優れた設定です。

>>一般名処方加算を2パターンに細分化

で、この問題に対して薬局長が医師にどれ出せばいいのって確認をしたら、医者も困っちゃって、保留になっています。商品名で処方すれば一発解決なのですが加算がとりたいのでこれはできません。

いい作戦はないものか?

うちの薬局長の提案は3つ
・備考欄に乳液か透明ローションかを記載してもらう
・患者に口頭で乳液か透明ローションか伝えて薬局に口伝してもう
・25g単位にしたらビーソフテンは1本50gだからヒルドイドローションをわたすことになる

備考欄に乳液か透明ローションかを記載してもらう


一般名で書いていることから備考欄であってもヒルドイドローションやビーソフテンローションを商品名で指名することはできません。それだと一般名処方の意味ないですからね。

だから、乳液か透明ローションかだけをそっと備考欄に書くのは商品名指定にならないからギリギリOKではないか?って話。

ちなみに、乳液タイプはヒルドイドローション以外にもヘパリン類似物質ローション「ラクール」が乳液タイプになります。だから、乳液を指定したら間接的にヒルドイドローションを指定したということにもなりません。
ヘパリン類似物質ローション「ラクール」
画像:ラクール薬品販売株式会社より

一応、現在薬価収載されている【般】ヘパリン類似物質液の添付文書上の性状をまとめてみました。

あんまり種類ないので楽勝でした。
商品名 添付文書の記載(性状)
ヘパリン類似物質ローション「ラクール」 白色のローション剤で、わずかにチモールのにおいがある。
ヘパリン類似物質ローション「YD」 無色~微黄色澄明なローション剤で、においはない。
ヘパリン類似物質ローション「ニットー」 無色~微黄色の澄明なローション剤で、においはない。
ヘパリン類似物質ローション「ニプロ」 無色~微黄色の澄明なローション剤で、においはない
ビーソフテンローション 無色~微黄色の澄明なローション剤で、においはない。
ヒルドイドローション 白色のローション剤で、わずかに特異なにおいがある

ほとんどビーソフテンと同じ無色透明なローションですが一つだけがヒルドイドと同じ白色のローションとなっているのがわかりますね。

ジェネリックなので添加剤まで完全に一緒というわけではありませんが、ヒルドイドローションの見た目に一番近いのは「ラクール」です。「ラクール」はヒルドイドクリームと同じチモールがはいってるのでガソリンのような匂いがします。特に、顔に塗るとチモール臭がきになるかもしれません。

ヒルドイドローションにはチモール入ってないのでやはり近いとはいえ別物です。

患者に口頭で乳液か透明ローションか伝えて薬局に口伝してもう。


いわゆる口頭指示というやつですね。

医師が患者に薬局にいったら乳液タイプをお願いするようにと念を押すわけですが、医師の手間もかかるし、患者にも負担がかかるからちょっと抵抗ありますよね。

だったら、処方箋と一緒に指示書をペタッとつけて薬局に見せてもらう方がいいのかもしれない。

25g縛りにする


50g単位での処方ならビーソフテンローションで、25g単位での処方ならヒルドイドローションで処方する。

なぜなら、ビーソフテンは1本50gなので25gで調剤することができない。だから、ヒルドイドローションを処方したい時は、25g、75g、125gとかの下一桁が5になるように処方してもらう。

当然却下ですよね。だって、これだとヒルドイドローションが奇数本しか渡せないことになる。もし偶数本処方したいならどうするの?ってことになるので、ダメですね。

最終的に


口頭指示という方向で進んでいます。ホントはダメなんですけどね。

一般名処方するってことは、医師がメーカーの指名権を放棄するってことだから、薬局と医師でメーカーの取り決めを行うってのはホントはダメです。

追記
ヒルドイドソフト軟膏とビーソフテン油性軟膏の使い分け

まさかまさかの今度はヒルドイドソフト軟膏ビーソフテン油性軟膏の同時処方の登場です。

やっぱりこの場合も使い分けて使用しているようです。とりあえずジェネリック医薬品は有効成分が一緒なのは確かなんだけど、有効成分はたったの0.3%しか入っていないので残りの99.7%はメーカーによって違います。99.7%の部分が違うってことは作り方によっては全く違うものが作れてしまいます。

ジェネリックだから悪いってわけではなくってジェネリック医薬品のメーカーもこっちの方がいいだろうって改良して作っているから、もしかしたらあとから発売されているジェネリックの方が使用感はよくなっているのかもしれない。

ちなみに、ビーソフテン油性軟膏とヒルドイドソフト軟膏を試した感じではビーソフテン油性軟膏の方が若干だけど伸びがよくつかえました。ヒルドイドソフト軟膏の方がべたつく感じはあります。

ヒルドイドと同じヘパリン類似物質を0.3%配合した市販薬


市販薬もさまざまな剤形で販売されています。

まずはクリームタイプ▼
ローションタイプももちろんあります▼
さらさら透明液体タイプもあります▼
傷跡をターゲットにしたアットノンはジェルタイプのヘパリン類似物質▼
痒み止めを配合したヘパリン類似物質クリームもあります。痒み止めとしてジフェンヒドラミンを1%配合▼
最初は傷跡にアットノンだけだったのですがヒルドイドで認知度がアップしたことによりは保湿用途の商品もいろいろ増えました。アットノンはゲルだから保湿剤には不向きです。

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