2016年3月7日

かかりつけ薬局業務のノルマ


平成28年度の調剤報酬改定で、かかりつけ薬局の業務が新設されることとなりましたが、要件が厳しいので算定するためにはそれ相応の負荷がかかります。

なので、薬局ごとの方針でガンガンとりに薬局と諦めてまったく取らない薬局とで二極化するのではないかと思っています。

ただ、まったく取らない方針でも、最低限必要なラインがあるのでそれをノルマと考えてみる。

リンク:平成28年度診療報酬改定説明(調剤)

まったくかかりつけ薬局業務をやらなかった場合のペナルティーはやらなかった翌年から調剤基本料が1/2になるというおそろしいものです。

調剤基本料
区分 要件 旧点数 新点数
調剤基本料1 妥結率50%超、基本料2~5に該当しない場合 41 41
調剤基本料2 妥結率50%超、受付回数と集中率 25 25
調剤基本料3 妥結率50%超、グループの受付回数、または集中率 新設 20
調剤基本料4 基本料1の妥結率50%以下の場合 31 31
調剤基本料5 基本料2の妥結率50%以下の場合 19 19
特別調剤基本料 調剤基本料1~5の届出をしない場合 新設 15
基本料の減算 かかりつけ業務をしていない場合 新設 50%減算

かかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務を1年実施していない保険薬局は所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。ただし、処方せんの受付回数が1月に600回以下の保険薬局を除く。 ([経過措置]平成 29 年4 月 1日から適用とする。)

多くの場合、調剤基本料は41点なのでペナルティー適用で21点になります。△20点なので月間1000枚応需で20万円の減収です。

これは痛手になるはずです。

これを回避するための要件がこちらです。

要件
かかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務を行っていない保険薬局は調剤基本料を100分の50とする。
下記項目の算定回数の合計が1年間に10回未満の保険薬局が対象
・調剤料の時間外加算等、夜間・休日等加算
・かかりつけ薬剤師指導料、かかりつけ薬剤師包括管理料
・外来服薬支援料、服薬情報等提供料
・薬剤服用歴管理指導料の麻薬管理指導加算、重複投薬・相互作用等防止加算
・在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、退院時共同指導料、在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料
・介護予防居宅療養管理指導費、居宅療養管理指導費

ノルマはいづれか合計10回でいいみたいです。

家族とかにとってけば楽勝ですね。あと10人ではなく10回だから毎月来る人を1名確保して毎月1回とればクリアです。

そもそも、重複投薬・相互作用等防止加算が算定回数に含まれているので、ノルマクリアするにあたりかかりつけ薬剤師はまったく必要ないのです。

残薬の疑義照会を年に10回するだけなので楽勝ですね。

かかりつけ薬剤師にならないとやばいやばいと噂していますが、かかりつけ薬剤師指導料:70点をとれないだけであって他にやばそうな点はあまりみつかりません。

基準調剤加算の要件にもなっていますがこれはかかりつけ薬剤師指導料の届出をだしていればいいだけなので実施要件はとくにありません。

「かかりつけ薬剤師指導料」はいままでにない点数だから、これをとれば単純にプラスになりますが、とらないことがマイナスにはなりません。

基本料が半額になるのなら流石にやらざる負えないけど、これさえ回避できるのであれば薬剤師にシフト表を患者に渡したうえで24時間電話相談を強いることを考えれば、まったくやらないというのは一つの選択肢としてありだと思います。

特例除外の要件はもっと大変


調剤基本料2や調剤基本料3の該当薬局が調剤基本料1をとることができる特例の要件があります。

それが、特例除外ですがこの要件かなり大変です。
(1)当該保険薬局に勤務している保険薬剤師の5割以上が、かかりつけ薬剤師指導料の施設基準に適合している薬剤師であること。
(2)かかりつけ薬剤師指導料又はかかりつけ薬剤師包括管理料に係る業務について、相当の実績を有していること。

この相当の実績というのが薬剤師ひとりあたり月100回です。さらに会計なしのひとはカウントしてはいけないと念を押されています。

これだけしっかり「かかりつけ業務」をしているなら調剤基本料1:41点とってもいいということになります。

まぁ、ムリゲーですね。薬剤師ひとりあたり年1200回ですよ?月ではなく年100回の間違えじゃないの?

さっきのはかかりつけ業務をしてることの要件は店あたりで年10回だからそれと比べたら200倍くらいの数字になってる。

ギャグでしよ?

ちなみに、調剤基本料3はチェーン薬局の大型病院門前が該当します。チェーン薬局ならこの厳しい要件でも果敢に挑んでいくかもしれません。

まず半数以上が「かかりつけ薬剤師」になるという時点でかなり厳しい。大型病院門前だと薬剤師5、6人いるとおもうからこの半数がかかりつけ薬剤師になりさらに1人頭月100回がノルマと来ている。かかりつけ薬剤師になるためには勤務時間の要件があるからパート薬剤師はなれません。

となると、社員はもう100%ならないといけませんね。業務中は、かかりつけ薬剤師をPRして患者勧誘して、家に帰れば認定薬剤師になるために研修シールをあつめて、さらに24時間電話対応し無くてはならない。

考えただけで不幸ですよね。

いまのうちに中小に転職するってのも手だと思います。いまなら転職支度金で40万円もらうこともできます。

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