2016年4月18日

医者は自分自身の処方箋を交付できるのか?

なんか珍しい処方箋がきました。

処方医本人による本人の処方箋です。

つまり「患者名=処方医師名」です。

あれ?

医者って自分自身に処方できないんじゃなかったけ?」と思いおそるおそる質問。

すると回答は、他の登録医師に診察してもらったけど処方医の名前を変更するの忘れてたとのこと。やっぱり間違いだったんですね。

正しい内容で、処方箋再発行してもらって解決しました。

さて、医師は自分の処方箋がかけないというのは有名な話ですが、具体的には何がダメなんでしょうか。

医師が自分自身を診察することを「自己診療」、医師の家族や従業員に診察するのを「自家診療」といいます。

今回は、この「自己診療」「自家診療」について見て行きたいと思う。

引用:保険診療の理解のために
(1) 自己診療について
医師が、自身に対して診察し治療を行うことを「自己診療」といい、健康保険法等に基づく現行の医療保険制度は、被保険者等の患者( 他人) に対して診療を行う場合についての規定であるとされていることから、自己診療を保険診療として行うことについては、現行制度下では認められていない。保険診療として請求する場合は、同一の保険医療機関であっても、他の保険医に診察を依頼し、治療を受ける必要がある

(2) 自家診療について
医師が、医師の家族や従業員に対し診察し治療を行うことを「自家診療」という。自家診療を保険診療として認めるかどうかは、加入する医療保険制度の保険者によって取扱いが異なる。保険診療として認められる場合は、診療録を作成し、必ず診察を行った上で、その内容を診療録に記載し、一部負担金を適切に徴収するのは当然である。無診察投薬、診療録記載の省略、一部負担金を徴収しない等の問題が起こりやすいため、診察をする側、受ける側ともに注意が必要である。

引用文ですが、もうこれが全てだと思います。

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これは保険診療のための手引なので、保険請求する場合はこちらを遵守しなければなりませんが、保険請求しないのであれば気にしなくても大丈夫です。

上記に書いてあるとおりで、保険診療においては「自己診療」は不可で、「自家診療」は保険者による。

身内の場合は無診察投薬、診療録記載の省略、一部負担金を徴収しない等の問題が起こりやすいとあるが、

具体的には、従業員の場合、病院は無料で診察したとしても3割分の自己負担をもらわなくても、7割分の保険請求はするから儲かる(損しない)のだ。

また病気でなくても欲しい薬があれば勝手に病名つけて保険で処方するなんてことも出来てしまうから、そうなると、従業員はバンバン診察や投薬をするわけで、結果的に損をするのは、税金を払っている国民ということのなりますよね。だから、保険請求する場合には制限を設ける必要があるんです。

保険請求するということは、3割(仮)自己負担して、残りの7割(仮)は国が負担することになりますね。

つまり、自分じゃない人に請求がいくから無闇矢鱈の保険請求はダメなんだけど、もしこれが自費となると話は別です。

自分自身の診察代を自分自身に請求するなら、水増し請求や無診察請求といった不正は絶対に起きない。

自分で診察して自分でお金払うのってバカみたいだけど不正ではないですね。ただ、自分で診察して代金を他のとこに請求するのはダメですよってこと。

つまり、

医師の自己処方箋発行がダメなのではなく保険請求するのがダメなんです。

自費であれば患者名=処方医師の処方箋でも構わないのだ。

もうちょっと突っ込んで、医師法についてみてみよう。

医師法(第20条)
医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証書を交付し、又は自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。但し、診療中の患者が受診後二十四時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。

余計な文字を削除して、赤文字だけ読んでみよう

医師は、自ら診察しないで処方せんを交付してはならない。

こういった規定があるけど、診察さえすれば処方箋を交付してもいいと解釈できますよね。

他に医師本人が自分の処方箋を交付しては行けないとう根拠となる条文がないので、さっき述べたように自費であれば可能なのです。

一応、薬剤師にも似たような規定があって、薬剤師の場合で問題になるのは「自家調剤」ですね。
こちらについては以前にまとめたので興味がればコチラの記事を読んでください。

>>従業員は請求できない調剤報酬!!算定したら不正請求!!

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